前回は紅魔郷編。
という事で次は妖々夢編です。というか妖夢編です。
とある夏の日、森が茸スープになろうかという暑さの中で三妖精は死にそうだった。
<いけない! このままじゃ私たちが茸スープになっちゃうわ!
そうだね、魔法の森は茸だらけだもんね。
魔理沙はよく生き残れたもんだ。茸食い過ぎて毒に強いようだし。
<去年もやった「そろそろ」の準備をしないと
<そうね早速準備しましょう
<去年は準備不足で失敗したから念入りにね
そして各々の服装に着替えて「奴」を捕獲しようとする三妖精。
彼女らが向かったのは謎の廃館「弟切荘」
ここは昼間でも幽霊が出る。
そして東方世界の幽霊は温度が低いのだ。
これを一匹捕まえれば、夏も涼しく過ごせるはずだ。
さて、捕まえられるのか?
無理でした。
幽霊は網や籠をすりぬけるから、それで捕まえられなかったのだ。去年はそれで失敗したのだ。
だがサニーには何か考えがあった。
<この幽霊釣りに最適な卒塔婆(そとば)さえあれは、いとも簡単に幽霊が釣れるはずよ!
墓地に幽霊が集まる事からの発想らしい。
最初から使おうぜ。まあ妖精だから仕方ないって事なんだろうけど。
<凄いわ、さすがサニーね!
<…そうなのかなぁ
そーなのかー
そしたら大成功だった。
卒塔婆に釣られた幽霊で涼しく過ごす三妖精。
ワインを煽っておいしく食事中。
そして幽霊を飼いならす方法を探します。
<飼うって……幽霊の餌って何なのかなぁ
<餅米なんかでいいんじゃない? ほら……
<見た目がお餅みたいだから?
きなことか砂糖醤油とか話し合う三匹。
その頃、神社では。
<というわけで、最近、幽霊をおもちゃにする人が多いのです。
↑魂魄妖夢
<へぇ
<それは良かったな
<貴方たちのことですよ! 幽霊をおもちゃにしないでください
霊夢は幽霊が勝手に通り抜けないようにありがたいお言葉by霊夢が一杯書いてあるお札が貼りつけられた壺に閉じ込められていた。
そして涼しかった。
それは幽霊が喜ぶような怪談だと魔理沙は言った。幽霊は怪談好きなのだ。
だが半分幽霊の妖夢は怪談が苦手だった。
<冥界と行き来しやすくなって便利になったわね
ちなみにお札に書かれてるのは怪談ではなく、霊夢のありがた〜いお言葉らしい。
<雑感>
妖夢の出番が少ないながらも、霊夢と魔理沙におちょくられる話。
勿論、三妖精もいい味出してきてます。
妖夢は不憫だなぁ。
実力は高いからゲーム中では強ボス・強キャラな印象あるけど、書籍版ではおちょくられ要員です。
霊夢と魔理沙におちょくられ、霖之助に雪かきさせられ、紫様に謎かけされ、幽々子様に振り回される。
まあ真面目な子なんです。冥界で暮らしてたから世間知らずなんで、修業中なんです。きっと。
しかし今回は「幽霊捕まえて涼しむ」という発想がミソなんでしょうね。
そりゃ霊夢や魔理沙も、紫が幽冥結界を直さなくても文句言わないですよ。危険度は低いらしいし。
ちなみに三妖精は後で妖夢に酷い目あわされたそうです。
まあ飼い鳴らすと数代後まで取りつかれて凍傷になるらしいので、一応は危険らしいです。
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