感想と言っても、今回は「台詞が一切ない話」だからどう説明していいのか難しい所。
 普段なら幻想郷の日常に加えて、空気を読んだZUN蓄がアクセントになってる漫画だけども、今回はZUN蓄もないので幻想郷の日常話。
 そもそもタイトルが「三妖精の一日」だしね。3巻への収録希望。

 <ポイント>

 とりあえずポイント。

・宝探し三妖精
・ビーダマを拾うスター。
・ミルク瓶を拾うルナがエロ過ぎる。
・サニーが、ミルク瓶に神社に生えてる桜の枝を突っ込んで育てる事を決める。流石は三妖精の頭脳(笑)
・花見宴会を楽しみにする霊夢。
・だが三妖精に枝をこっそり折られ、偶然やってきた魔理沙のせいだと勘違いして怒る霊夢。
・そして、おひるね。

 うららかな春の一日でした。

 どうも時系列的には冬と春の中間らしいけど、星蓮船は「春」の話だそうだからそれに繋がる話かな。
 新章では風神録以降のキャラの掘り下げが欲しい所。
 守矢神社とか地底の連中とか天子とか、幻想郷とどう関わっていくか気になる。
 まあ掘り下げを楽しみながら、幻想郷の日常も楽しみますか。

 それにしてもロ○コン紳士すぎて吹いた。
 実に清々しい漫画だ。
 体は小学生! 心も小学生! それは光の三妖精!

 <三月精語り>

 丁度いい機会なので、三月精に対する想いでも語っておきますか。

 最初に三月精を見たのは、「鳥居の石」を拾う話だったと思う。
 丁度、花映塚からハマって東方にとって途上期と言える時代にハマったのかな。
 旧松倉版についてはどう取り扱っていいのかわからないけど、もしかしたら後世に残すためにレビューとかするかもしれない。
 まぁ、その……。
 当時は三妖精だけで固まってた印象が強くて、当時の雰囲気は書籍の文花帖で文を放り出して和気藹々とする三妖精から伺えると思う。

 それはともかく当初は「上海アリス通信 三精版」という設定解説ページがあった。
 正直に言えば当時は漫画本編よりこっちがメインとして見てたと思う。
 鈴仙さんパネェーっす。
 「東方は世界観があって、その上にキャラや音楽などが成り立ってる」というZUN氏の発言は、今でも「俺東方」に根付いてると思う。
 霊夢も魔理沙も三妖精も「幻想郷の住人」なのだから、そういう世界で生きてる個という雰囲気に強く惹かれる。

 三月精が固まってきたのが、ゲストキャラを出し始めてからか。
 実際、比良坂1巻で鈴仙とてゐが出てきた回からゲストキャラを出して話を組み立てていく展開がベースになってきた。
 ゲストキャラ=知名度の高いキャラであるのだけど、東方キャラと絡んでいく事でようやく三妖精が本当の意味で「幻想郷の住人」「東方キャラ」になれたのかなと思う。
 確かにゲストキャラ方式は商業的な側面も強いのかもしれない。
 だが一方で三妖精もちゃんとキャラが固まってきた。
 居ても居なくてもいいかもしれないけど、ああいう連中が居るから奥深いよね。

 特に魔理沙との絡みが増えた所で、パターンが出来たのかな。
 パターンと言うとSTG原作っぽいよね。
 三妖精と魔理沙の関係は味方なのか敵なのかよく分からん関係が、なんか面白いかな。
 後、三妖精はチルノともそんな感じだよね。つるんだり妖精大戦争(笑)起こしたり。
 2巻はそういう「仲いいんだか悪いんだかよく分からない関係」が妙に面白いかな。
 「仲間」じゃないからこそ出来る関係。

 妖精は死んでも「一回休み」にしかならない。どうせ生き返る。
 それを踏まえた上で本編をやると、なんか楽しい。
 STGなんて撃ちまくって発散してナンボなゲームだけど、妖精の不老不死設定のおかげで思う存分、道中で妖精をぶち殺しまくる霊夢や魔理沙に対する共感が深まった。
 なあに、正当防衛だ。どうせ誰も死なない。
 ともかくサニー達やチルノのような妖精が幻想郷にはたくさんいるのだろう。
 そういう所が良いよね。非常識な日常というかなんというかさ。

 三月精に話を戻すと、途中から霊夢が酷い目に合う事が増えた。
 でも霊夢自体、酷い奴だから因果応報食らうのもありかもしれない。
 いいじゃん。そんな霊夢は可愛いし。

 霊夢も三妖精も「後先考えないでノリで行動する」という所がある。
 だがそれできっちり因果応報食らって痛い目見る事がある所でバランス取れてるのかな。
 現実的には霊夢や三妖精のような自由な生き方をする事は出来ない。
 フィクションだからこそ可能である彼女達の生き方には強く惹かれる。

 フリーダムな態度で迷惑をかける。
 でもきっちり因果応報を受ける事もある。
 見つかったらちゃんと礼儀正しくする。
 三妖精もまたルールに沿って生きている。

 「妖精は死んでも死なないから、無鉄砲なまでに後先考えない」と言われてるけど、それが良い所なのかな。
 というか東方キャラってそんな連中ばっかやん。
 死ぬはずの霊夢ですら無鉄砲に後先考えて無さそうだし。
 まあ、どうせ死なない。妖精だから死なない。何故か知らんけど死なない。バッドエンドでも死なない。

 人によっては受け入れられない・理解出来ないかもしれない。
 東方も万人に受けるような題材ではない。
 しかし俺は東方キャラの前向きな所に強く惹かれるのだろう。
 重い背景を持ったキャラも確かに多い。だが過去に捕らわれて陰鬱になるキャラは殆ど居ない。
 奴らは人生を楽しもうとしている。
 それでいて悪い事をしたらちゃんと痛い目見るしね。主人公含めて。

 そんな幻想郷の住民が大好きだし、そして幻想郷の一部である三妖精もまた大好きだ。
 ゲームだけでは拾いきれない部分の補完も含め、今後も応援し続けていきたい漫画だと思う。

 <今月の比良坂発言>

 今回は番外編となりましたが、次回から新三月精が始まりますのでよろしくお願い致します、(比良坂真琴)
 らしいです。
 さらば東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity.


 <追記>

 3巻に続きが収録されましたが、ま、相変わらずという事ですね。
 だが、それがいい。
 幻想郷は今日も平和ですよ。


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